メディアが自分自身をけなすこと。また、メディアの裏を読むことの大切さ。

日経IT Proの2つの記事。

エンドユーザーにとってオープンソースはどんな意味を持つか(生越氏)

見積もり2億円のIP電話を820万円で構築した秋田県大館市から学べること(高橋氏)

日経BP記者高橋氏の記事を、ライターの生越氏が問題点を指摘、それも同じメディアの上で展開するというネタ的な状況。正直、生越氏、もしくは、生越氏の記事編集担当はがんばったと思う。

見出しに数字を使うことの恐ろしさというのもこの記事には含まれている。

そういうビビットなタイトルを付けないと、PVが取れないからだ。

ある程度の事実や考察は、生越氏の記事によくまとまっているので参照してただくとして、そもそも、比べるべきものではないものを比べて、バカ高いベンダー費用、オープンソースは安価にできる記事を書かなければいけないという、記者の情けない状況もある。

その記事を真っ向に受け止めて「オープンソースを使うと、何でも安くできる」と思いこむ読者も少なからずいることが問題。記事には、記者の意図がくみこまれているということをしっかり考える必要があるということだ。公共性の高いと言われている新聞だって、事実を曲げずに、おもしろおかしくする意図を入れている。

最近だと、トヨタ赤字の記事がまさにそう。常に黒字だった企業が赤字転落というのは、大きなニュースではある。が、トヨタが1,500億円赤字だろうが、すぐに潰れるような会社ではない。それを、時を同じくして、米国ビック3の報道をするものだから、トヨタも潰れるのではないか?という様な意識を植え付けている。

読者はメディアから、正しい状況を読み取る力が特に今後必要になるはず。