ネット上に情報がみつからないので記しておく
BGI
BGIとはBorland Graphic Interfaceの略だったと思う。Turbo C自体は、IBM-PC版がオリジナルで、それをBorlandの代理店の、Micro Software Associates (通称MSA)がPC−9801用にローカライズしていたのだがIBM-PCとNEC PC-9801シリーズでは、グラフィックの扱いがまるで違うため、MSAは、PC-9801用Turbo C に独自のグラフィックライブラリであるBGIを追加して出荷。開発者は、ハードウェアを直接叩いて、独自にグラフィックを扱うコースと、BGIを使ってお気軽にアプリケーション構築するコースがあった。残念ながら、BGIはそれほど高速ではなかったのと、Microsoft Cコンパイラとの互換性を考え、BGIが使われないことも多かった。
BGIに組み込まれた「おじさんメッセージ」
MSAの開発者の遊び心というかなんというか、BGIのライブラリをダンプすると読めるメッセージみたいな文章が存在していた。
ざっくりいえば、「このメッセージを見つける暇人は。。。」的などちらかというとネガティブな文章であった。
ROMに焼かれてしまったおじさんメッセージ
最大の問題は、アプリケーション実行ファイルにコンパイルされた際、実行ファイル自体にも組み込まれてしまうという状況。その分、実行ファイルは大きくなるし(当時は、ストレージ容量制限から、小さい実行ファイルが好まれた)、アプリケーション自体をダンプしても、おじさんメッセージが見つけられてしまうという状況。
それが、なんと、EPSONのノートPC、PC-386 Note AのROMにプレインストールされた通信ソフトウェアに組み込まれてしまっていた。
コンパイル(正確にいえばリンク)した際に、実行ファイルにはいっちゃうような作りにしたのが大失敗だったねぇ。という話。