結構な鳴り物入りで登場のトヨタiQ。3m未満の全長で4名乗車が「ウリ」。
確かに車が小さければ、その分軽く、燃費もよくなる。また、特に日本の地方都市において、3名以上乗車するケースはかなり少なく、そういう意味でも理にかなっている。
しかし、定員4名といっても本当に4名乗れるわけはない。正直、2人乗りだ。荷室がほとんどないから、荷物は後部座席へ。。。という使い方が日常だからだ。
全長3mを切ったパッケージは評価できる。しかし、3mを切る意味がどれだけあるのか?もう少し長くて、Vitzくらいあっても取り回し苦労する道は稀だ。とり回しという点では、車幅は広すぎる。もちろん、5ナンバー枠ではあるが、軽自動車よりも幅がある。なんにせよ、軽自動車やVitzと比較して大きなメリットを感じる場面は少ないはず。
140万円という価格もダメ。Vitzより高くて、Vitzよりも狭いのでは、このセグメントでは通用しない。もちろん、質感等々でVitzよりもiQが優れている部分もあるだろう。ただ、質感を求めるユーザーであれば、VW Poloなどが競合であり、質感を求めるユーザーにはiQよりもPoloの方がしっくりくるはずだ。
この車が売れるには、価格付けが重要だった。Vitzと比較して、割高な価格は絶対につけるべきではなかった。軽自動車とも張り合える価格にして購入のターゲットになりうるコンセプトといえる。